研究成果

ウィズコロナの倒産件数予測 -2024年Q4・2025年Q1-

帝国データバンク/滋賀大学 DEMLセンターは、ウィズコロナの倒産件数予測モデルによる、2024年第4四半期と2025第1四半期の業種別の倒産件数予測を行いました。

予測結果は、2024第3四半期分のデータまでを学習させ構築したモデルを用いています。モデルは2023年6月に発表を行った業種別倒産件数予測の変数候補から、予測精度を上げることを目的に、コロナ期間の傾向をより強く反映した変数選択・学習期間の選択を行ったモデルを新たに構築しました。

特徴的な結果として、サービス業において実績倒産件数と2024年第4四半期と2025年第1四半期の予測倒産件数は下記の通りであり、2024年第3四半期では実績倒産件数が減少したこと、また、2024年第4四半期、2025年第1四半期に関しては、倒産件数は減少傾向と予測され、コロナ禍以前の2018年Q3と比較して、やや高水準で推移すると予測されています。

他の業種に関して、卸売業、小売業、建設業の倒産件数は増加傾向、製造業の倒産件数は減少傾向であることが予測されました。

複数の業種の要因分解で、円安による原料価格の高騰、人手不足などの変数が倒産件数の増加に影響していました。

直近実績倒産件数と予測倒産件数
  '23-Q4
実績
'24-Q1
実績
'24-Q2
実績
'24-Q3
実績
'24-Q4
予測
'25-Q1
予測
信頼区間上限 724.58 697.57
実績・予測 633 618 673 647 645.63 598.29
信頼区間下限 566.67 499.02

サービス業予測モデル

ウィズコロナの倒産件数予測
-2024年Q4・2025年Q1-