センターの概要
ABOUT
ビッグデータを用いて経済や地域、企業活動などの見える化をするためには、ビッグデータを読み取りやすくした指標が必要です。そのような指標が「研磨済みデータ」と「アルゴリズムの組み合わせ(機械学習)」によって作り出され、ある活動の中で「設定した範囲で適切な値*1を見つけ出す」ことが期待されています。
ただし、企業活動において機械学習を使用する場合、学習器が学習しやすいように膨大なデータを分析し、構造的な整理(研磨)や加工を行う必要があります。こうした「データの研磨*2や加工」といった工程は教育現場ではあまり学ばれてこず、自主学習にゆだねられているケースが多く、データ解析の精度を高めるための教育研究の充実が急務となっています。
この課題を解決するため、膨大な企業データの研磨技術を有する帝国データバンク(TDB)と機械学習技術を有する滋賀大学が共同して、本研究センター (DEML: Data Engineering and Machine Learningセンター) を設置し、企業が持つデータマネジメントの課題に取り組みます。また、そのために必要な人材育成、実際の企業データを用いた研究を行います。
滋賀大学は、日本初のデータサイエンス学部を2017年4月に開設し、データサイエンス初学者への教育最前線の場とそれを教育できる人材を背景とした、データサイエンティストの育成を目指したカリキュラムを提供しております。TDBには官民様々なデータを研磨してきた実績によるノウハウがあります。両者の強みを生かすことで、従来では体系化されていないデータエンジニア力の育成、データの研磨実務、研究による機械学習の実施などによって、データ解析を活用した社会の発展へ貢献していきます。
*1:学習データによる訓練と正解データによる検証の組み合わせによって、新しい分類が生まれ、それに基づくスコア(指標の組み合わせ)の値が適切な値となる。
(例)A社のデータから生み出されたスコア(指標の組み合わせ)と、A社が上場企業を頂点とするエコシステムの取引を獲得できるかどうかをSVMなどの機械学習によって分類する。
*2:データの研磨:データを分析が可能な形式にするための前処理 (菊川, 2019))
実施事項 | 教育TDBの企業ビッグデータだけではなく、企業が保有する様々なビッグデータに対して、機械学習に利用するための最適な研磨済みデータを構築し、その研磨スキルの指導、標準化を行います |
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研究研磨済みデータに対して、滋賀大学に所属するデータサイエンス、経済学を専門とする人材集団の知見を活用し、機械学習により、設定した範囲での適切な値を見つけ出すなど、新たな知見・価値を創出するための研究を行います |
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実践分析結果を、データホルダー企業にフィードバックを行い、実際の業務での運用に沿った機械学習の調整を行う |